265 禁断のパワーワード

世の中には、「それを言っちゃあおしまいよ」という言葉があります(元ネタ古くてすみません)。今風に言うなら、「それ言ったら間違いなく炎上しますよね」みたいな。意図的にそのような発言をするのは考えものですが、それが何の悪意も悪気もなく出てきた言葉であった場合、どのように受け止めるべきなのでしょうか?

・・・などと書くと、今回の記事は何やら堅苦しいような不穏になりそうな感じがしなくもありませんが、そういう中身ではなく、恋愛感情に疎いと言われるピエトロ王子のお話です。

15歳の時にナルシアに告白し、その3年後にプロポーズしたピエトロ王子。かつての公式サイトではこのように紹介されていました。

ポポロクロイス国の王子で知恵と勇気の少年。まだ女の子の気持ちはよく理解出来ないようで、少々天然ボケが入る。

ちなみに、この紹介は、後ほど「女の子の気持ちはよく理解出来ないようである」と修正されています。

炎上しそうな発言を、何の悪意も悪気もなくすることは、まさに「天然ボケ」とも言えるわけですが、今回は、ナルシアに対するピエトロのそんな発言を、ポポローグの元シナリオから取り出しします。

イドを封印した鏡のかけらから作った「夢のペンダント」を持ってパウロの後を追おうとするピエトロをナルシアが心配そうに見送る場面です。

このナルシアの言葉の前には、元シナリオで次のようなやりとりが描かれていました。

誉め言葉のつもりであったとしても女性に「お母さんみたい」などと口が裂けても絶対に言っちゃダメです。この時点、ピエトロとナルシアはまだ交際しているわけではありませんが、交際している女性、いわゆる恋人にこんなことを言おうものならどういうリアクションが起きるのだろうと想像するだけで背筋が寒くなります(笑)。ジルバだったらどんな反応を示すでしょうね。

ピエトロの言葉に一瞬ドキッとさせられながらのこの発言に「ツンとする」ところに、「もー」という感情やナルシアらしさを感じずにはいられません。その後に「お母さんとはちょっと違う」と言われて思わず嬉しくなってしまうナルシアのいじらしさといったらもう!と、思わずそんな姿が目に浮かびます。

お母さんに限らず、意中の人を肉親になぞらえるととんでもないことになりかねない、そんなことを思い出させられた今回のネタなのでありました。