2005年2月3日
PSP版ポポロの公式サイトがオープンし、新たに公開されたポポロクロイスの年表から、月の精霊が封印された時代や、パウロ達の年齢など様々な出来事が明らかになりました。年表で明示的に示されたこともあれば、明示的に示されたがゆえに新たに浮かんできた謎もありますので、今回はそうした謎に焦点を当てることにいたします。
今回大きく、おや?と思ったのは、パウロとサニアに関する部分でした。サニアがパウロと一緒になる道を選び、そのために実の父親である老竜神に勘当されることとなったのは、ポポロ2の中で語られたとおりですが、これまで勘当されてから2人が結婚するまでの間は、それほど時間的に開きがないものだと思っていました。
しかし今回の年表において、
AP472年 老竜神とサニア決別
AP477年 パウロとサニア結婚
と書かれていることから分かるように、この間には5年もの歳月が流れています。ここで湧き起こる疑問が2つ、なぜ5年もの月日を要することとなったのか、この5年間サニアはどこでどのように暮らしていたのか、と。
現在のポポロクロイス王国では、城内や城下町に竜を描いた紋章や像等が飾られ、厚く崇拝の対象となっているわけですが、ポポローグで登場したペトロフ国王時代には、まだこうしたものは一切出てきません。この竜に対する信仰の念は、おそらくは最初の氷の魔王がポポロクロイスを襲撃した時に竜が守ってくれたことに端を発するものですから、それ以前は竜は決して身近な存在でなかったこと、そして畏怖の存在であったことは想像に難くありません(ピノンの時代においてすら、マルコが「竜なんて初めて見た!」と驚いていたほどです)。そんな時代背景において、パウロは自分の両親であるペトロフ国王とパメラ王妃に対して、サニアをどう紹介することができましょうか?「彼女は竜王の娘です」、こう紹介したところで恐れられるばかりで、すぐに受け入れられることは極めて難しいでしょう。だからといって何も告げなかったとすればやはり素性の分からない女性として、いくら息子を信頼していたとしても、王国王妃の立場である限り、サニアを王家に受け入れることは無理なことだったと思われます。これがどれだけ困難な状況であったことでしょう?そしてこの状況を打破するのに5年もの歳月を必要としたのではないでしょうか?
では、その期間サニアはどこにいたのかという次の疑問にぶつかるわけですが、サニアをかくまうことを考えると、
・ポポロクロイス王国と関わりがあり、かつパウロが信頼を寄せている者
・竜族に対する偏見を持つことなく、人間族と竜族との真理に通じている者
・簡単に人が出入りできる場所ではなく安全であり、かつ王国にも近い場所
という条件が必要となってきます。これだけの条件を備えているのは世界広しといえど、1つしかありません。それは、フローネルの森と森の魔女ギルダ。推測の域を出ないわけですが、ピエトロと同様にパウロもまたギルダと深い親交があったと思うんですよね。だからこそ誰にも相談することができない、相談するわけにもいかないサニアのことをギルダに相談しにいったのではないか、と。もちろんギルダのことですから、表面的にはいい顔をしなかったかもしれませんが、それでも最終的には事情をよく察してくれ、パウロ達の助けになってくれたに違いありません。こうした過去があったからこそ、大地の竜ウルスラの卵を見た時、サニアが「ギルダさんならきっと竜の卵を守ってくれる」とピエトロにアドバイスしたとも考えられます。
これもまた世界全体が変わるためには一度は誰かが通らなければならなかった苦しみの道だったのかもしれませんね。