2021年1月24日
ポポロクロイスの世界には色んな方々が存在します。人間族以外に神族、妖精族に竜族がいて、それぞれが人の姿をしているがために「人々」ではなく「方々」という表現になるわけですが。その一方で、サボー先生、モンバ、アイナやホクラニのように、ポポロクロイス王国のようにいわゆる一般的な人の姿ではないものの人間族であるという逆のパターンもあるので非常にややこしかったりもします。ガミガミ魔王もポポロクロニクル2の中で明らかにされているようにブリオニア出身ですから、あのゴーグルの下の素顔はサボー先生と同じ犬タイプになると思われるんですけど、実際のところはどうなんでしょう。
今回のテーマでは、ギルダとエナの2人の位置付けを考えてみたいと思います。いずれも元は人間であったものの、長い年月を生きることで特別な力を持つようになりました。年齢や持ちうる力の強さを並べてみると、天上位エナ(少なくとも1,000歳以上)>ギルダ(800歳)となります(エナの上には剣神とされるラダック仙人(3,000歳)もいますが)。
ポポロクロイス城でエナとギルダが100か200年ぶりに会った際、エナは「前に会うた時はピチピチの小娘だったんじゃがのう」と、ギルダは「お前さんは変わらないね」とお互いの姿について話します。100年か200年前はギルダは少なくとも姿的にはまだ若かった、という話は、ポポローグの中でピエトロが過去の世界の中でギルダと会った時にも出てくるんですよね。そしてギルダとエナは単に面識があるわけではなく、何やら深い縁があるような気もします。まずはナル笛の中で語られるエナの歴史をまとめてみました。
リオウがエナに弟子入りして1年後に北の関所に紋様を描き、その後大僧正になったということですから、当時はまだ10代だったと思われるリオウが修行を重ねてそうした境地に達するとしたら約50年位はかかるのではないかと推定しています。この数字に基づくと、
- エナが大地に縛り付けられて200年間人の世で7回転生を繰り返す原因となった事件が起きたのは1000年前
- エナが発見されて天上位としての力を取り戻したのは800年前
と考えられます。ポポローグでピエトロが過去のギルダと会った、パウロ国王が王位継承の儀式を受けた時期は、ナル笛の時代から36年前(※PSP版ピエトロ王子の冒険の年表基準)ですから、少なくともギルダは最後にエナと会ってから40~140年ほどの間は「ピチピチの小娘」であったというわけで、現在の姿に至るまでにどのようないきさつがあったのか、それはそれで非常に気になるところです。追求しようものならレッサーデーモン仕向けられるだけでは済まなさそうですが・・・。
光の世界と闇の世界の均衡が崩れないように1000年月食が起きるとされていますから、ナル笛よりも1つ前の1000年月食のタイミングでエナが力を失った可能性が出てきます。また、ギルダが生まれたのは、エナが力を取り戻した頃ということになります。1000年前と言えば戦妖精のラジェの悲劇が起きた時代でもありますし、氷の魔王が1000年月食の機会を利用して復活を企てたように、前回の月食でもやはり闇の勢力の何者かが同じようなことを考え、その障害となるであろうエナを葬り去ろうとした、それはもしかするとエナが北の大地を「因縁の地」と呼んでいたことから考えると、氷の魔王が絡んでいた可能性もあると推測することもできます。北の鍛冶屋であるロキオンと氷の魔王にも因縁の関係があると言われていますがそれはさておき。
ギルダの誕生とエナとの間に何かつながりがあるのか、ギルダが何のきっかけでいつからフローネルの森の魔女になったのか定かではありませんが、ポポロクロイス城で2人が再会した時の口ぶりからは、闇の勢力の動向を監視し、世界を守っていくという点において、長きにわたって協力するような間柄なのでしょう。1000年前にアーロンの森が人間に焼き払われてから森を守る存在が必要となってエナがギルダを選んだ可能性もあり得るので、この点については別の機会に掘り下げてみます。