146 アニメのとらえ方

2003年11月9日

 10月5日から放映が始まり、早くも1ヶ月が経ちました。第6話の「ガミガミ魔王の城」のお話はまさしく大絶賛に値すべき内容であったわけですが、同時に今回のアニメとゲームの内容とをどのようにとらえていくべきなのかをしっかりと考えを整理しておかなければならないなぁと思う部分もあったので今回はその辺りを少々。
放映中のセカンドTVアニメーションは、昨年6月20日に発売となった「はじまりの冒険」の内容がベースとなっているわけですが、その内容はゲームで描かれた物語とは大きく異なるものとなっています。もしこれが前回のアニメのように、ゲームでは描かれていないオリジナルの内容であるならば、そのとらえ方にさほど頭を悩ませることもないわけですが、今回のアニメについてはゲームと非常に近い部分がある一方で違う部分があるわけですから、この違いをどのように吸収するのか、もしくは自分を納得させるかが大切になってきます。パラレル、と考えるのが一番てっとり早いわけですが、それはそれで、じゃあどっちで描かれているものが本来のお話であるのか、ということになってしまいます。とするとどう考えるのが一番よいのでしょう?(ちなみに前回のアニメの公式ページではきっぱりと「アニメはパラレルです」とコメントされていますが、実際の内容はパラレルと呼ぶほどには離れている内容じゃないと思います)。
実は第1話を観終わった直後に、これに対する答を求めて非常に悩むこととなりました。もちろん根底には「示される世界は1つであるべき」、というパラレル回避の考えが強くあってのことだったからなのですが・・・。そこでようやく気付いたのが、既に一番最初のポポロクロイス物語から25年、その間に色々なポポロが描かれているということ。だっくす、ぱふに描かれたプロトタイプのポポロの世界、朝日小学生新聞に連載され現在2巻までポプラ社より出版されているポポロの世界、パイロットフィルムの中で描かれているポポロの世界、ゲームの中で描かれているポポロの世界。これらのポポロはそれぞれにそれぞれの内容となっている別々の物語なわけです。では、今までに原作とゲームとの内容とは違うけどどっちが本来のポポロだろう?パイロットフィルムとゲームの内容とは似ている部分もあるけど違っている部分もあってどっちが本来の姿なんだろう?などと悩んだことがあるのか、と問われれば間違いなくノーと答えます。それぞれに内容は異なるけれども、それぞれのポポロとして既に心の中に納まっているわけですから。そこで、この考え方を今回のアニメにも当てはめればよい、と考えた次第です。あれこれと違いに騒ぎ立てる前にまずは先入観を取っ払って、お話の全てを味わうのが何よりも重要ではないかな、と。その後はアニメの内容に重きを置くか、ゲームの内容に重きを置くかは個々に判断すればいいんじゃないかと思います。
アニメの「はじまりの冒険」のパートでガミガミ魔王と遭遇することとなったピノン、そしてゲームの「はじまりの冒険」から半年後が舞台となる「月の掟の冒険」の中でガミガミ魔王と遭遇することとなるピノン、とらえ方に難儀しそうですが、まずは全体を大きくとらえてから考えてみる、ということでいかがなものでしょう?