264 初代PS版ポポロが誕生した経緯(完結)

前回、初代PS版ポポロが誕生するまでの流れを考える時に書いたこの記事、

「色々と繋がりそうで繋がらない、見えそうで見えない流れがいくつか存在している」とおしまいに書きましたが、色々と確認してようやくまとまったので、自分の頭を整理する意味で、こちらに展開したいと思います。

疑問点として残っているのは、

「パイロットフィルムの話から、また少し間があって今度はゲーム用のイメージボードの依頼がありました。しかし、その時にはずいぶん事情が変わったとかで、パイロット以前に企画されていたゲーム内容ではありませんでした。シナリオも別のものに変わっており、以前作ったキャラもすでに他のデザイナーによってリニューアルされていた」というアートブックでの福島敦子さんのコメント

と、ピエトロの髪形が2種類存在する中村隆太郎さんのゲーム用イメージボードについて、

左が、「ポポロクロイス物語初期のイメージボード。原作の漫画からアニメーション用に起こされたため、原作に近いイメージになっている」、右が「かなり初期のころのアニメーション用のイメージボード。王子の髪形や服装がかなりいまのものに近づいているのが分かる」と説明されている点

です。この辺りが時系列を整理していてもハッキリしませんでした。

そんなわけで、イロイロと調査してみた結果、以下の事項・経緯が新たに判明しました。

  • 初代アニメ企画「アーバン・プロダクト」 監督:森本晃司さん、作画:福島敦子さん
  • スーパーファミコン用ゲーム化企画:EPIC/SONY RECORDS
  • 2回目アニメ企画「トライアングル・スタッフ」 監督:中村隆太郎さん
  • パイロット・フィルム「トライアングル・スタッフ」 監督:佐藤順一さん、作画:福島敦子さん(※中村隆太郎さんの2回目のアニメの設定で佐藤さんが監督したのではないか、というお話)
  • プレイステーション用ゲーム化企画:ソニーコンピュータ・エンタテインメント 
  • PS版用ゲームのイメージボードの作成 作画:福島敦子さん
ピエトロ=竜の子の設定

最初の原作に忠実なピエトロが出てくる方が森本晃司さんで、その後、竜の血を引くという設定に変え、ゲーム版ピエトロの基礎を作り上げたのが中村隆太郎さん

整理すると、2回目のアニメ企画が存在し、その監督であった中村隆太郎さんがピエトロ=竜の子という設定に変更し、その内容がパイロット・フィルムに継承された、ということですね。これを先の疑問に当てはめると、パイロットフィルム以前と以降でデザインや内容が変わったという福島敦子さんのコメントも理解できますし、中村隆太郎さんの2種類のピエトロも、竜の血を引くという設定に変える前と後のものととらえれば筋が通ります。

思えば2002年5月17日の記事「86 パイロットフィルム」において、

このような説明をしましたが、これに今回の内容を追記すると、

ということになります(2002年当時の説明では、パイロットフィルム=TVシリーズアニメの企画)。

ここまで整理がついたところでPS版ポポロのルーツを辿る調査は完結といたします。このシリーズは22年前の記事「22 5つのポポロ」からスタートしていますが、隔世の感がありますね。