269 ガミガミ魔王と巨大ロボ

ポポロクロニクル2「星を抱く者」の核心的な内容が含まれます。

ガミガミ魔王は、ピエトロ王子が誕生する前の冒険譚であるポポロクロニクル「白き竜」の時代において、既に巨大ロボを完成させ、縦横無尽の活躍ぶりをしていました。しかし、ポポロ1でガミガミ魔王が知恵の王冠を奪いに来た目的は巨大ロボを作るため。

ではなぜ、既に巨大ロボを作る技術を持っていたガミガミ魔王が、その知識を得るためにわざわざ知恵の王冠を奪う必要があったのでしょうか?今回は、ガミガミ魔王の技術力に関するクロニクルとの差異を考えてみます。

これが果たしてスーパーロボットと呼べるほどのものかどうかはさておき。

クロニクルでは、ガミガミ魔王が巨大ロボを破壊されても残った部品ですぐに組み替えて新たなロボを作るというスキルを発揮します。そして「機械の魔法を極めし悪の天才」を自称してもいます。当時、それほどまでの技術力を有していたにも関わらず、ポポロ1では知恵の王冠の力を借りてガミガミ魔王ロボを完成させるまでに10年もの時間がかかった原因はなんでしょう?その理由を考えるヒントはクロニクル2「星を抱く者」の中にありました。

この「星を抱く者」で語られているように、ガミガミ魔王はブリオニア人で、まだ赤ん坊だった時にブリオニアから脱出ポッドで射出されました。この脱出ポッドについて、「白き竜」では「魔王様のゆりかご:魔王様が赤子の時、乗っていたゆりかご。高度の文明と魔法がここにおさめられていて、これが機械の魔王の源泉となった」と書かれていることからも、ガミガミ魔王の技術力はブリオニアに由来します。実際にはゆりかごに当時のデータが保存されていたというよりは、射出される前から脱出ポッドの中でガミガミ魔王の世話をしていた総合育成オートマン「G オートマン」の頭脳の中にあったものと思われます。
ちなみに、このGオートマンの正式名称は「General Auto Man号」(通称ガム1号)で脱出ポッドが墜落したフンバフンバ村の住民に名前を伝える際、これを略して砂地に「G・A・M・1」と書いたのがガミガミの名前の由来になっています。

「星を抱く者」においてガミガミ魔王は、噴火している火口の真下に埋まっている大量の精霊石を回収すべく、噴火を止めるために「絶対零度凍結爆弾」を投下しましたが、この爆弾について、ガム1号は、

  • 私の人工頭脳にデータ貯蔵されていたレムリアの最高機密科学技術をパクった。
  • レムリアの最高機密科学技術はカオス・エネルギーを使っているので大変危険だ。

と指摘し、投下をやめさせようとしたものの魔王様が言うことを聞くはずがありません。その結果、レムリア大陸とともに海の底に封じ込められたバルバランの分身であるバルバロスが復活し、世界が危機に陥る事態を引き起こしてしまいました。

最終的にバルバロスは再び封印されて世界は救われたわけですが、かつてバルバランを生み出したレムリア文明の技術の過ちが繰り返されることとなりました。ここからが推測になりますが、ガミガミ魔王は、この事態を引き起こしたことを踏まえ、レムリアの技術や知識を使うことをやめたのではないか、と考えるんですよね。ガム1号がちゃんと「カオス・エネルギーを使っているので大変危険だ」と忠告していたのに聞き流し、世界に破滅をもたらすところだった、ならばそんな危険な物を頼るのは二度とやめようと。そしてポポロ1以降にこの「ガム1号」が登場しないのは、今後誰かにレムリアの技術を悪用されることがないよう、赤ん坊の時からずっと一緒だったガム1号の記憶を断腸の思いで消去したのではないかとも推察することができます。

もちろんガミガミ魔王の記憶に残る知識はありますが、極力それに頼ることなく自分で研究した技術のみを使うようになった結果、ブリオニアの技術なしには簡単に巨大ロボを作ることが難しくなったのではないかと思う次第です。最終的に知恵の王冠の力を借りてしまおうというあたりがガミガミ魔王らしくて好きですが(笑

そして冒頭の画面で、ガミガミ魔王はロボットを「10年がかりで作った」と話していますが、10年前と言えば氷の魔王が襲撃してきた頃ですから、氷の魔王の脅威を目の当たりにして、クロニクルの時代に作っていた巨大ロボを完成させなくては自分が支配する世界を脅威から守ることはできない!と危機感をおぼえてロボットの製作に取り掛かった可能性もある、ということで今回の考察を締めくくろうと思います。