262 結婚するって本当ですか

ポポロ1のリリース時から重ね重ねて二十数年、待ちに待たれた二人の結婚、無事に見届け一件落着、ということでナル笛においてようやくピエトロがナルシアにプロポーズをして結婚式を迎える瞬間を見ることができました。

ピエトロは、ポポロ1では結局ナルシアに思いを伝えられずにかけあしの泉を後にし、そうかと思えばポポロ2では「僕と・・・」と非常に含みを持たせたところで終わりを迎えています。自分の気持ちをなかなか率直に伝えられずにいたナルシアの姿もまた然りで、ナル笛のジルバのセリフを借りるならば、「それにしてもあの二人、ほんっと、のんびりなんだから!」でしょうか。ちなみに今回のタイトルに全く意味はありません。

カルロが伝言を忘れてしまったためにロマーナ城のジルバのところまで要件を確認しに行くことになったレオナさん。ピピカ村のお風呂での一件もあるので、この2人は意外と意気投合しているのかもしれません。白騎士のグチこぼしたりとか(笑)

ピエトロとナルシアの結婚は本当におめでたいことではあるものの、ナル笛はとある疑問を生み出しているんですよね。「2人が結婚したのは一体いつなの?」と。

ナル笛はピエトロが18歳の時の冒険譚で、ネクロシア大陸を救ってアーロンの森で「ポポロクロイスに帰ったら結婚しよう」とプロポーズし、その後に結婚式当日を迎える姿が披露されましたから、この流れをそのまま踏まえると結婚したのはその年齢ではないか、ということになります。

ところが、2002年に発売されたオフィシャルファンブックの「ポポロクロイスミュージアム」の記事のQ&Aのコーナーでは、王に即位したのも結婚したのもピエトロが20歳の時と書かれています。それじゃあこの年齢の差異は一体どういうことなのだろう?と疑問が生じるので、今回はその点を掘り下げてみることにします。

説1:単なる設定のズレ

却下、というか、差異を全てこれで片づけたら作品への愛情も考察の面白みもあったものではありません。

説2:ネクロシア大陸から戻るのに実は2年かかっていた

ナル笛の冒険譚が始まった時の年齢は18歳でも、全てに決着がつくまでに2年を要し、アーロンの森の泉でプロポーズする頃には、もしくはポポロクロイス王国に戻る頃には20歳になっていた、という捉え方です。

実際のところ、デイモスを倒してエルシオンを闇から救うのにどれだけの時間がかかったのか定かではないため、このように考えられなくはないものの、これまでの冒険譚からも流石に2年というのは長すぎるのではないかなぁと思います。感覚的には長くても2~3か月位かと。

なお、ナル笛では収穫祭(ハロウィン)とか精霊祭(クリスマス)といった季節限定のイベント(ガチャ)が繰り返し行われましたが、これはあくまでもアプリとしてのイベントであって、物語的な時間とは別物とします。これ言い出したら、ナル笛の間にポポロの世界の時計は3年半進んだの?なんてことになりかねないですし。この辺がガチャ要素のあるソシャゲの厄介なところです。

説3:プロポーズから結婚まで2年かかった

説2で挙げたような「王国に帰るまでに2年かかった」というのではなく、王国には戻ったものの、それから結婚式を挙げるまでに時間を要したという説です。実際のところ、2人の挙式までを描いたグラフティ(正しくはグラフィティ)では、語り部のディケイドが、

  • 時が経つのは本当に早いものですね。ピエトロ王子とナルシアがポポロクロイス王国に帰ってきた日が、つい昨日の出来事のように感じます。風の便りによれば、王国では結婚の儀が進んでいるとのこと。
  • ピエトロ王子の婚儀の招待状が各地に送られ、さらに月日は流れます。

と話しています。ですから、一般的に考えれば、王国に戻ってからひと段落し、結婚の準備をするまでの時間、準備が整って招待状が各地に送られるまでの時間がかかったと思われますし、「招待状が各地に送られ、さらに月日は流れる」とあることから、各地から集まってもらうことを考慮して招待状に記された挙式の日付けは結構先だったのかも?とも推察できます。

例を挙げれば、オルデアン城下町は、港までザマドとラミアを案内していたナフィーサが道が分からなくなるほどまでに復興して賑わっていたくらいなので、ドルムの襲撃から街をそこまで建て直すにはそれなりの時間かかったであろうことは想像に難くありません。

挙式までに要した時間は、単純に年齢のみから考えれば2年、アーロンの森を目指して王国を旅立って戻って来るまでに数か月かかったとみなしても1年数か月といったところでしょうか。帰国までに2年を要したという説2に比べればまだあり得る状況だと思います。

ここで“一般的に考えれば”と記しましたが、あまり一般的とは言えないポポロクロイス王国の数々の過去を踏まえると、王国に戻ってきたはいいものの、結婚までの間にまた新たな事件に巻き込まれることになった、という可能性もなきにしもあらずなんですよね。振り返ってみれば、

  1. ピエトロ0歳 氷の魔王襲来(ポポロクロイス物語)
  2. ピエトロ10歳 氷の魔王復活(ポポロクロイス物語)
  3. ピエトロ10歳 ヒュウの来国(ファーストアニメ)
  4. ピエトロ12歳 夢幻魔王イドの復活(ポポローグ)
  5. ピエトロ13歳 ガラリランドの冒険(ポポロクロイス牧場物語)
  6. ピエトロ15歳 バルバラン復活(ポポロクロイス物語2)
  7. ピエトロ18歳 氷の魔王再復活・デイモス襲来(ナルシアの涙と妖精の笛)
  8. ピエトロ30歳 黒騎士ヤズム・闇の妖精王ゼフィス復活(はじまりの冒険・月の掟の冒険)

で、ピエトロが生まれる前からパウロの時代にも数々の事件(ポポロクロニクル)が起きていますから、大神ユリウスと縁のある王国としてはこうした災厄と無縁ではいられないのかもしれません。ゲームを作るたびに王国が大変な目に遭う、とかそういう見方はナシです。

こうした考え方をすると、ピエトロとナルシアが結婚するまでにもう一波乱あってもおかしくないですし、結婚してからピノンが生まれるまで(ピエトロ22歳)の2年間、生まれてからの8年間にも数々の事件に巻き込まれている気がしなくもないので・・・王国の受難には頭が下がる思いです。ここで一句。王国に 平和な時期は ないんかい

果たして次回作ではどのような物語が紡がれるのか、気が早すぎるかもしれませんけど、気長に首を伸ばしつつ待ちたいと思います。