2003年3月8日
ナルシアがギルダの館にいない時にまずは見に行くかけあしの泉。見たところナルシアはこの泉に来ていることが多く、またお気に入りの場所であるようにも感じられます。ここで気持ちよさそうに歌を歌っていたり、かけあしの泉の妖精にすっかりとモノマネされて相当慌てさせられていた様子を見ると、きっとナルシアは嬉しいこと楽しいこと、悲しいことや辛いことがあるたびに、泉に来て妖精に話し掛け、もしくは一人水面を眺めながら色々とつぶやいたりすることがあったのかもしれません。おそらくかけあしの泉はナルシアをほっとさせるような何かがあるのでしょう。
以前に「12 かけあしの泉の妖精」の中で触れたとおり、妖精王メディアの命を受けている妖精がここにいること、他の場所よりも時間が早く進むと言われている場所であること、そしてピエトロを助けるために一度は泡になってしまったナルシアが倒れていたのもここであったことからも、かけあしの泉は相当重要な場所です。こうした特別である状況から推察すると、実はかけあしの泉という場所は妖精城に通じているのではないかと思います。妖精城は妖精の森近くの湖の中から出現していますが、湖から浮かび上がってきた城が水に濡れていなかったことからも、決してあの湖の中に存在しているわけではないんですよね。他にも妖精城に通じる泉や湖が存在する可能性もあるわけで、ナルシアを預けているギルダの館のすぐ近くにそのような泉があったとしても別段不思議ではなく、むしろ自然なことと言えるでしょう。だからナルシアはこのように自分の故郷に近い場所であるかけあしの泉にを好み、惹かれて自然に足が向くのではないでしょうか?
かけあしの泉で時間が速く進むと言われていることについて考えてみると、ポポロ1での1000年に1度しか咲かないソームの命の花が咲いた様子を見ても分かるとおり、本当に時間そのものが速く流れているというわけではなく、時間を速く進ませているのではなく、生き物の成長を速く進められる妖精がそこにいる、ということでしょう。精霊から生き物を誕生させる力を持つ妖精族ですから、生き物の成長を速めることはきっとお手のものですし。余談ですけど、ソームの命の花が咲いた種ってやっぱり万が一のためにメディアがギルダの元に届けておいたものなのかもしれませんね。さてさてどうやらかけあしの泉はなかなかに奥の深い場所のようです。