２００３年１２月１４日
精霊で構成されているポポロクロイスの世界。それ故に聖域（ファントネシア）と世界とは切っても切れない密接な関係があります。闇の力が強くなり、精霊の力のバランスが崩れた時、それが嵐や異常な暑さといった形で現れることとなります。そして水の聖域に異変が訪れた時には、季節外れの雪が降り、海が凍りつくという事態になりました。この時の寒さは「今までにこんなに寒くなったことはなかったのに・・・」と城下町では受け止められていたわけですが、このセリフを聞いた時、「ん？２０年前の氷の魔王が襲撃してきた時の異常な寒さがあったはずでは？」と一瞬心をよぎるものがあったので、今回はその辺りを少々。
水の聖域の異変でポポロクロイスを襲った寒さは、海が完全に凍り付いてしまったことから「海が凍りつくほどの寒さ」とも考えられるわけですが、これは海が凍ったから寒くなったのではなく、「水の聖域に異変が起きて海が凍り付いてしまったから寒くなった」ものと考えています。海が一瞬にして凍りついてしまうほどの寒さであれば、それだけで相当の寒さであると結論付けられるわけですが、そんな寒さであれば、いくらなんでも人が外に出ていられるはずがないですから、疑問が残ってしまうので、この時の寒さの内容別の観点から検討します。
海の水が凍った原因が水の聖域での異変にあるのであれば、おそらく凍りついた水は海だけでは済まされません。湖に川、井戸水に至るまで世界中のありとあらゆる水が凍りつくことになるでしょう。となると、この場合の寒さは氷の魔王の時のように北から吹き付けてくるというような、外から流れ汲んでくるような寒さではなく、本当に身近なところから沸き起こる寒さ、つまりは世界全体が巨大な冷凍庫になったような状態になっていると考えることができます。
では、氷の魔王の時の場合はどうであったのか？この時も、ピエトロ達が剣の山からポポロクロイス王国に帰って来た時に白一色に覆われ（剣の山からポポロクロイス王国までは数日かかります）、ポポロクロイス城の湖も、かけあしの泉も凍り付いてしまっいたわけですから、相当の寒さであったことと思います。しかも氷の魔王の邪悪な「気」による寒さであったことも考えると並大抵のものではなかったことでしょう。そうするとやはりこちらの寒さの方が強かったのではないか、とも考えられるわけで、先ほどの「今までにこんなに寒くなったことはなかった」という言葉には反することになってきます。
言うなればこれは「外から吹き付けてくる寒さ」と「身近なところから沸き起こる寒さ」との違い。とらえ方の差がありますからその是非は確固としたことは言えませんが、前者よりも後者の方がより一層寒く感じる可能性もあるのではないか、という風に考えればいいんじゃないかと考える次第です。もっと単純に「その人は氷の魔王の脅威を知らなかったから」で片付けてしまうのも１つの方法ですが・・・。物事考え方で色々な見方ができますから、思いを馳せなくちゃあもったいない、もったいない！
（2024年７月15日追記）ピエトロ王も同じことを言っているので、氷の魔王の寒さと水の聖域が暴走した時の寒さはまた別物なのでしょう。