192 パプーの着ぐるみ

2005年3月21日

 先項「月の精霊の謎」の中で、「月の精霊も、ポポロクロイス王国における竜と同様に崇拝されていたことがあったのでは」と書きました。闇と戦うその力は、まさに闇と同じほどに凄まじいものであるがゆえに、その様子を見た人々が畏怖を抱いたとしても仕方がないとは思いますが、と同時に世界の脅威を取り払ってくれる月の精霊は非常に頼もしくもあったわけですから、その一方で畏敬の念を抱いたとしても決して不思議ではありません。古来より祭礼行事においては神々を模した像が祀られ、また偉大なる力にあやかるべく、その姿に扮すること等がなされてきました。崇拝する者と同じ格好をすることによって、同じ力とまではいかないまでも、少しでもその力を借りることができれば、との思いがあったからなのでしょう。 とすると、「月の掟の冒険」に登場するピノンの特殊装備「パプーの着ぐるみ」は、俄然重要な意味を帯びてくることになるんですよね。誰が何の目的でパプーの着ぐるみを作り、竜の祠の奥深くに隠してあったのか、その謎を解く突破口となりえます。以下、想像と憶測の入り混じった、パプーの着ぐるみの経緯です。

・人間族の暮らす時代に闇の脅威が迫り、月の精霊が夜空より降りて世界を守った
・人々は称えるとともに、「月の精霊=闇を祓うもの」と認識するようになった
・そして闇の脅威が訪れた時には、月の精霊の姿に扮して闇を祓うまじないが行われるようになった
・月の精霊が現れ闇を祓うと、まじないのおかげと考えられるようになり、ますます姿に扮することが定着した
・闇の勢力が衰えてからも人々は崇拝の念を込め、定期的に(月の)精霊祭が行われた
・「月の精霊の姿に扮する道具」はいつしか特別な力を持った貴重なものとして扱われるようになり、竜の祠の奥深くに大切に奉納されることとなった
・時代を経て、ピノン達がこれを見つけ「パプーの着ぐるみ」として使うようになった

 要するにパプーの着ぐるみは単なる着ぐるみなんかではなく、古代の人の月の精霊に対する思いが込められた大切なものと考えることができ、それゆえにこの着ぐるみを装備することにより様々な効果を得られる、ということにもなるわけです。 過去にあった闇と月の精霊との戦いがどれほどまでに壮絶なものであったのかは分かりませんが、例えるなら物質と反物質とのぶつかり、少なからずその周辺にも大きな影響を及ぼしてきたのかもしれません。表裏一体とも言える畏敬と畏怖の念、封印された月の精霊がいつか解き放たれる時代もいつかはやってくるのでしょうか? EX装備もこうした目で見ると新しい発見があって面白いものです。