2008年5月31日
ポポロクロイスの世界といえど、幸せばかりではありません。どちらかと言えば、身上的に恵まれていないケースが結構見受けられるような気がします。
ピエトロは氷の魔王を倒すまでは、母親のいない環境で過ごしてきましたし、ナルシアは自分の生い立ちも知らず、両親の顔すら知らずギルダに預けられて育ちました。白騎士も、ポポローグで分かるように幼少の頃から旅をしているようですが、なぜそんな小さな時から親元を離れていたのかと思うと何か深い事情が存在するような気がしますし、ガミガミ魔王は「俺様には何もなかった」と過去を語り、ピエトロへの手紙の中には、「俺にもあんな母ちゃんがいれば・・・」と母親への憧憬をにじませるとともに、「母を大事にしてやれ」と諭しています。レオナにしてもまた然り。母親は町を追われ、そして亡くしてしまい父親と2人きりで生きてきました(その息子マルコも今度は母親と2人きりで過ごしているような状態ですが・・・)。
ピノン王子の世代となってからもこうした状況があり、ルナのそばに父親の姿はなく(ナルシアとルナ、妖精族の王家に父親が見当たらないのには何か深い理由があるのかも?)、そして母セレーネは「月の掟の冒険」の中であのような運命をたどることとなってしまいました。これらはいずれも「生まれた時には」という、当人達には深い記憶がなかった頃の状況ですが、中にはコゴト・プンプンの2人のように、幼い2人が原因は分かりませんが、記憶のハッキリ残る状況で両親と死に別れてしまったようなケースも存在します。平穏に見える世界でも悲しいことはどこかで誰かに起きているわけで、何不自由なく暮らしてきたと思われるキャラはわりと限られてくるんじゃないかと思います。
それでもみんな元気に生きています。そうした環境だったからこその出会いがあって、新たな命が誕生することにもなりました。恵まれない部分があったにしても決して不幸ではなかったでしょうし、それを不幸だなどと考えてしまっては失礼というのでしょう。決して幸せばかりではありませんが、そのことが思いがけない運命を開いてくれるのであれば、一生懸命今を頑張らなくちゃいけないなぁと思わずにはいられません。