2018年7月1日
ナル笛の大きな衝撃の1つは、7つの大陸(ユリウシア大陸、ネクロシア大陸、エルドア大陸(ワーロク獣国あり)、オウラトリア大陸(モランゾ王国あり)、ランバルバ大陸、アレハンドロ?大陸、パゴス大陸。レムリア大陸は海底に沈んでいるので含まれないのでしょう)に7人の妖精王という事実。ルーベンの森にはメディア、アーロンの森にはエイル。そんな話、今までになかったよね?!月の掟との兼ね合いはどうなるの、矛盾しないの?!そういう声や疑問がでるのは当然です。ずっと動きもなく静かだった水面に大きな石が投げ込まれて波紋が広がるわけですから、そりゃあもう面白い!面白くてしょうがないので、ネガティブに捉えていたら非常にもったいないですから、どんな事情があるのか考察してまいりましょう!
まず、ポポロの世界では、妖精王ゼフィスの大乱によって森の半身と海の半身に分けられて封印され、それが合体して復活することのないよう月の掟が発動されることになり、妖精族は森の妖精と海の妖精に引き裂かれてしまいました(「166 ポポロクロイス年表」参照)。それによって生じた海岸線がいかに悲しい場所であるかは、「月の掟の冒険」の中で明かされたとおりです。そして、ここから、これまで1人だった妖精王が、森の妖精王と海の妖精王に分かれたわけですね。
今作の中で言われていることですが、月の掟があるために森の妖精王メディアは海を越えてネクロシア大陸に渡ることはできず、ピエトロとナルシアに委ねます。転生の法を使えば問題ないわけですが、おそらくメディアは、自分自身にはその力を使うことはできない何らかの制限があると推察します。ポポロの世界には7つの大陸があるわけですから、森の妖精王が海を渡れないとなるといざという時に森を守ることができません(大地の竜のように森を守る存在は他にもいるかもしれませんが)。となると、月の掟によって7つの大陸が分断された時に各大陸にそれぞれの妖精王が置かれるようになったというのは至極当然の結果だと思うんですよね。他の種族とうまくいっている大陸もあれば、そうでもない大陸もあるようなので、ネクロシア大陸の妖精王エイルが人間族を嫌っているということは、ゼフィスの大乱以降の長い歴史の中でいろいろなことがあったのでしょう。妖精王がそれぞれの感情を持っていることからも、独立した存在であるとは思いますが、妖精族の石板が封印されているユリウシア大陸という特別な場所にメディアがいることからも、メディアが他の6人の妖精王をまとめる立場にあると考えられます。
森の妖精王が各大陸にいるということは、海の妖精王も同様に何人もいるの?という疑問が出てくるかもしれませんが、大陸は海によって分断される一方で、海は1つにつながっていますから分かれて存在する必要性はなさそうです。となると、海の妖精王というのは非常に孤独な存在になりますし(この点については、最果ての海、西風の海、氷の海、静寂の海、うたかたの海、氷の海、東風の海と7つの海があるので、それぞれの海に妖精王がいる可能性はなきにしもあらず)、ましてや転生の法が石化の法という呪いに変えられていますから、闇の勢力に狙われやすい状況にあるのかもしれません。ルナにはピノンもいればマルコもいるから大丈夫だと信じたいです。
ということで、7人の妖精王については今までに語られていなかっただけで、今作でそれが示されたとしても今までの作品と齟齬が生じるようなことではないというのが今回の結論です。この点をあまりネガティブに捉えすぎていると後に新たな困惑を抱えることになりかねないので、ありのままに受け止めておいた方がいいんじゃないかと思う次第です。