2019年12月31日
当初はギルダの妹で森の魔女とされていたナルシアですが、後の作品で、森の妖精であり妖精王メディアの娘であること、父親が人間族であり、ピエトロと同様にハーフであること、そしてナル笛では、黄金の鍵で変身した姿であるカイとの関係について双子の姉妹である可能性をほのめかすようなお話が語られています。ちなみに、ナルシアとカイとの繋がりについてはポポロクロニクル3で描かれる予定とのことですから、首を長くして待ちたいところです。
さて、そうした様々な謎に包まれてきた彼女について、過去の資料を紐解いてみると、左の文面にあるようなくだりがかつてあった模様です。これは1998年11月に発売された「ポポローグ」に関するもので、1996年8月というポポロ1の発売から約1か月ほど後に作られています。そして描かれているのは、パウロ王子が王位継承の儀式として、王家の洞窟での試練を受けることになる過去のギルダの館での一コマです。
PSP版「ピエトロ王子の冒険」の公式サイトに掲載されていた年表に基づくと、パウロ王子が王家の洞窟の試練を受けたのは、ナルシアが生まれる17年前のことになります。その時点で、後に森の魔女となるナルシアのことが示唆されたこのいきさつが一体どういう意味を持っているのか、非常に興味深いです。しかも、「森の魔女に生まれ変わる」とあるわけですから、非常に意味深です。「それは単にナルシアの設定が、ポポローグの制作当時にはまだ固まっていなかったでけでしょ?」という発想は横に置きます。それを言ってしまっては身も蓋もなくなってしまうので(笑)。
ポポロ2の中で描かれた、ギルダの下にナルシアがやって来た時の状況との整合性を考えると、この壺の中にいた妖精というのは、そんな未来を示すものであった、という解釈ができると思います。いつかは分からないけど、自分のところに妖精が来てナルシアと言う名前が与えられて森の魔女になるという未来を暗示していたのかもしれません。もっともこの時に名前が分かっていたならハネハネショッカクとかスーパーギルダ弐号なんて名前を持ち出して赤ん坊のナルシアを怒らせたり泣かせたりする必要もなかったのでは・・・と思わなくもないですが。森の魔女に“生まれ変わる゛という部分については、うーん、やはり森の魔女というのは人間が仙人になるように、何らかのステップが必要になる特別な存在なのでしょうか。これについては、まだまだ検討する余地がありそうです。