2001年8月10日
「ワシは・・・おまえの子に世界を・・・また、危険に・・・許・・・せ・・・よ、サニア」、マイラに倒され、薄れゆく意識の中で老竜神がつぶやいた一言です。
パウロと一緒になることを選んだために勘当されてしまったサニアはその後、父親である老竜神と会うこともなく時を過ごしてきたのだと思いますが、その間の老竜神の心境について、この言葉からうかがい知ることができそうです。
ポポロ1のお話で語られているように、サニアはピエトロが生まれて間もなく、ポポロクロイスを襲撃してきた氷の魔王と戦い、魂を闇の世界に引きずり込まれ、以後10年という長い間、目を覚ますことなくずっと眠ったままでした。この出来事についてはおそらく老竜神も知っていたものと思います。サニアが嫁いだポポロクロイスが氷の魔王に襲撃されていることを知った時、父親としてやはり助けに行きたかったことでしょう。でも行かなかった、いやもしかすると行けなかったのかもしれません。父親としての意地があったのか、竜族を統べる王として他の者にけじめを示さなくてはならない立場であったからなのか、その理由は分かりません(裏を返せばそれだけ人間族と一緒になることがいかに許されるものではないということの現われだと思います)。いずれにせよ結果としてポポロクロイスが大きな危機にさらされ、サニア自身も覚めることのない眠りについてしまうことになってしまいました。それ以降ずっと老竜神はこのことを悔やみ続けていたのではないか、だからこそ冒頭に挙げた言葉を口にしたのではないか、そんな気がします。
孫でもあり、自分の娘を救ってくれたピエトロのことを老竜神は深く愛していることでしょう。ポポロ2でのピエトロ達の冒険をきっかけに長い間仲違いをしていた老竜神とサニアが元通りの親子に戻ることができたのであれば本当に嬉しい限りです。