2002年11月29日
アネモリトスに封じ込められたピエトロの竜の力を動力源にして動くガミガミ魔王設計の暗殺マシン・ガーミネーター、ヒュウが風の力でこのマシンを破壊した時に爆発が起き、爆発の中心地に石版が現れました。この突如現れた石版の正体はポポロクロイスの生き字引的存在であるギルダですら悩んでしまうほどのもので、最終的にはアネモリトスの儀式を行おうとする者に対する警告との結論が出たわけですが、石版にはもっと別の意味が込められているんじゃないかと思います。
石版に描かれているのは人族・風族・竜族が、それぞれの役割を担いながら互いに別れて暮らしている姿です。この絵を「2度とアネモリトスの悲劇を繰り返さないために、今後はこのように暮らすように」との内容にとらえると、確かにアネモリトスの儀式を再び行おうとする者に対する警告となるわけですが、もう1つには、「このままのでは、3つの種族はこの絵で示されるように離れ離れになったまま暮らすことになりますよ」との未来を象徴する意味合いが含まれていて、警告よりもこちらの方により重みがあるのでは、という気がするんですよね。
ピエトロ達がガミガミ魔王を助けるために暴走を抑えるべく力を合わせた時に不思議な光景、それは人族・竜族・風族が当たり前のように一緒にいる世界、が現れます。そしてその光景が消えると同時に強い光が石版を貫くと、そこには3つの種族の子供達が手をつないで輪になっている絵が現れました。これこそまさにこれからの種族同志のあり方、未来を示しています。石版は警告というよりも未来を示すために存在するのではないかと思える理由はここにあります。かつてアネモリトスの悲劇が起きてしまった後、人々は絶望のあまりにあの絵を見て、「アネモリトスの儀式は行うべきではなかったのだ」と後悔し、再び種族同士が力を合わせることなど不可能だとあきらめてしまったがために警告として考えたのかもしれません。ピエトロ達が再びアネモリトスの儀式を行わなかったら、ヒュウがポポロクロイスに現れなかったら、そもそもガミガミ魔王が物質転送マシンの発明に失敗しなければ、未来はどのようになっていたのでしょう?これこそまさに運命のなせる業、どうかあの時の光景が1日でも早く現実のものとなりますように。