2003年1月18日
ピノンはお母さんの妖精族の血を引いています。そして妖精族は海水に触れると泡になってしまう種族です。となるとルナが話しているようにかつてピノンが海で溺れた時は大丈夫だったのだろうかと思わず心配になってしまうわけで、その辺を探ってみることにしました。
まず大前提として、もしピノンが海水に触れると泡になってしまうような危険が万に一つでもあったとしたらピエトロやナルシアがピノンを海に近づけるようなことは決してありません。そしてピノンもあのとおり非常に賢明な子ですから、そのような危険があれば不用意に海に行くようなことは決してないでしょう。だから結論としては、ピノンは海水に触れても大丈夫だった、ということになるわけですが、ではなぜ妖精族の血を引いているにも関わらず海水に触れても大丈夫なのか、その理由を考える必要があります。
この「大丈夫」という解釈には2通りあります。それは「ピノンは海水に触れると泡になってしまうものの、魔法など何らかの方法で守られているがために大丈夫」という考え方と「妖精族と同様の宿命を負っていないためにもともと海水に触れても大丈夫」という考え方です。ではこのどちらに解釈すべきなのでしょうか? 前者の解釈をするのであれば、おそらくギルダに頼んで魔法をかけてもらう、ということになるとは思うのですが、もし魔法で簡単に守ることのできるような性質のものであれば、当然ギルダもナルシアに対して同様に魔法をかけていたはずで、実際そうしていなかった(魔法では守られなかった)ことを考えると、可能性としては低そうです。では後者の解釈についてはどうでしょう?この解釈をする場合にはさらに「いかなる理由があって海水に触れても大丈夫なのか」という考えておくべき問題が出てきます。
ピノンは純粋な妖精族ではないから、妖精族の血の他にも竜族の血が流れているからその性質が封じ込められた、などの理由も考えられますが、ピノンが海水に触れても平気なことと、ナルシアがかつてピエトロを助けるために泡になってしまったことと関係があるのではないかと完全な憶測ながらに考えています。かつて「妖精族と海」の題の中で「妖精族が海水になると泡になってしまうのは何らかの過去により背負うことになった宿命のようなものではないか」と書きました。この考え方を今回のベースにも持って来ると、妖精王メディアの娘で妖精族を代表する存在と言うべきナルシアが一度泡になってしまったことによって、妖精族の持つその宿命は消滅したと考えることができるんですよね。妖精族は海水に触れると泡になるという宿命から解放された、だから妖精族はもう2度と海水に触れても泡になることはない、だからピノンも大丈夫なのだ、と。もっと単純に「一度泡になれば抵抗力が出来るから大丈夫なのでは?」という見方もなきにしもあらずですが、これははしかとかそういう類いのものではありませんからさすがにちょっと・・・・。
もしピノンが海に近付くことができなければルナと出会うことはなかったでしょう。もしルナと出会うことがなければこれから本格的に動き出す運命の歯車が回ることもなかったでしょう。時間を遡るとナルシアが一度泡になってしまったからこそピノンとルナは出会うことができた、ととらえることもできます。この2人の出会いが今後ポポロクロイスの世界にとってどのような意味合いをもたらすのかはまだ分かりません。これからの冒険の行く先に注目!ですね。