2005年7月3日
ポポロクロイス物語の中では欠かすことの出来ない名物オジサンとも言うべきガミガミ魔王。数多くの失敗にめげることなくメカを作りロボを作り城を築くバイタリティとその技術は素晴らしいものがあります。人情味に溢れるその過去は、ピエトロの置手紙に残した「オレ様にもあんなかあちゃんがいれば・・・」との言葉、そしてファーストアニメの「災いの儀式」のお話の中でピエトロに語った「お前達は城に住んで何も不自由なく暮らしやがって!」「オレ様は生まれた時から何もなかった」との言葉からも分かるように、ガミガミ魔王は親無くして育ち、相当に大変な人生を歩んできたものと思われます。ではなぜそんなことになってしまったでしょう?ガミガミ魔王のルーツは一体どこにあるのでしょう?ここから書くことは想像と憶測の固まりとなりますのでご承知おきを・・・。
ガミガミ魔王はポポロクロイスの世界においては異質な存在と言えましょう。いや、常に男のロマンを叫び続けるとかいつまでたってもナルシア一筋とかそういう性格的なところが異質だという意味ではなく、ガミガミ魔王の存在そのものが、です。ガミガミ魔王は発明の天才であると同時に技術者でもあります。デフロボ等のロボットはポポロクロイス中を探したところで、魔王城城下町及びその周辺を除いては見つけることはできません(ポポローグにはゼノンが登場しますが)。まさに他の人達から見れば不可思議なものですから、そうした意味においてガミガミ魔王は「科学」という名の魔法を使っていることになり、この点においてポポロクロイス内の一般的な魔法体系とは別の魔法を使う「異質」な存在と考えられるというわけです。こう考えるとガミガミ「魔」王という名称も、あながち自称「悪の天才科学者」とかけ離れるものでもなく合点がいきます。
しかし問題は、果たしてあれほどまでの技術を一体どこで身につけたのか、です。確かに発明の天才とは言うものの全くゼロの状態からあれほどまでのものを作り上げるのは非常に難しいものと思われるので、ガミガミ魔王の技術のルーツを辿ると、その出生のヒミツを解明するにあたって大きな一助となるかもしれません。
ロボットのような工学技術の存在する場所は、ガミガミ魔王城の他にもう1ヶ所存在します。それはブリオニア、すなわちレムリア文明の遺産。デフロボ達とは設計思想が異なるとはいえ、オートマン達のようなロボットを始め、各種の機械仕掛けをその中に見出すことができますよね。とするとガミガミ魔王とレムリア文明とは非常に密接な関わりがあるのではないか、との可能性が出てきます。事実ガミガミ魔王は、サボー先生のかけた魔法の錠を簡単に開錠し、ピエトロには難解であったブリオニアの技術に関する書物をしっかりと読み解いていましたから。
「ガミガミ魔王が現在のポポロクロイスの世界において異質な存在であること」「ガミガミ魔王の技術はレムリア文明に通じるものがあること」、この2点から導き出される1つの見解は、「ガミガミ魔王はレムリア文明華やかりし頃の時代の人間ではないか」というものです。ヒュウがガミガミ魔王の物質転送マシンの失敗によってポポロクロイス王国に現れたのと同様に、何か理由があって現在のポポロクロイスの世界にやってきたのではないか、と。
その理由とガミガミ魔王の不遇な過去とを結びつけて想像に想像を重ねると、ガミガミ魔王が幼き頃、その一家に危険が迫ったがために当時の技術を用いて、ガミガミ魔王だけを安全なところに避難させた、そしてその際に、避難した先の世界でなんとか1人でも生きられるようにと両親が何らかの形で技術の知識を記憶に残したのではないか、と考えられます。こう考えると、ガミガミ魔王に親がいない理由、不遇な幼少時代を過ごすこととなった理由、持てる技術力について、とりあえずは説明がつけられます。それほどまでに切羽詰った理由はとしては、レムリア大陸に避けられないバルバランの危機が訪れるのを察知したから、ガミガミ魔王一家の持てる技術が闇の勢力に狙われることになったから、などなど憶測・想像の域を出ませんが、考えうる可能性はイロイロとありそうです。
ガミガミ魔王のルーツはさておくにして、そのうちガミガミ魔王の元に弟子入りしてその技術を学びたいという者が数多く現れるようになるかもしれません。いつかはポポロクロイスの歴史書にその名前が記されるような日があるかも?!コゴト王子、プンプン王女もますます忙しくなることでしょうね。