209 技の名前を英訳すると?

2006年2月12日

セリフはある程度文章が長くなりますから、英訳に際しては言い回しを工夫できます。一方技や魔法の名前は単語となるため、直訳できないものについてはいかに言い換えるかが難しかったのではないかと思われます。「なんでそのまま直訳しなかったんだろ?」「なんでそんな風に英訳されたんだろ?」「なるほど!」などなどイロイロな訳がされていますので、ご紹介することといたしましょう。なお、各表の左列が北米版での技の名前、中列が本来の名前、右列が技の英訳名の直訳もしくは音の表記となっています。単に紹介するだけでは芸がないので、例によってそのいくつかに思うところやツッコミを入れてありまーす。

ピエトロ
Dragon Fang ほのおの牙 竜の牙
Slicing Wind かぜのやいば スライスする風
Healing Water ヒールシャワー ヒールウォーター
Invoke Lightning 天のいかずち 雷の召還
Trap 落とし穴
Guardian ※1 マジカルロード 守護
Dragon Breath ドラゴンブレス ドラゴンブレス
Dragon Saber ドラゴンシュート ドラゴンサーベル
Thunder Strike サンダードラグーン サンダーストライク
Dragon 竜変化
ナルシア
Wind Cutter ウィンドシュート ウィンドカッター
Holy Burst ホーリーバースト ホーリーバースト
Life Shield ミストスクリーン ライフシールド
Retribution ※2 アクティブブレイズ 応報
Heal Rain ヒールレイン ヒールレイン
Revive 命のしずく 復活
白騎士
Aerial Slash ジャンプ斬り 空中斬り
Spinning Slash 回転斬り 回転斬り
Seismic Slash 大地割り 地震斬り
Illusion Slash イリュージョンスラッシュ イリュージョンスラッシュ
Sword Flame ソードフレイム ソードフレイム
Ballistic ※3 マッハ斬り 弾道
ガミガミ魔王 ※4
Gami Missile ガミガミミサイル ガミミサイル
Gami Spin ネズミ花火 ガミスピン
Gami Robo ガミガミロボ ガミロボ
Gami Slingshot パチンコ ガミパチンコ
Gami Beam  スロウビーム ガミビーム
レオナ
Arrow Pierce 貫矢 貫通する矢
Arrow Wave みだれ撃ち 波状矢
Explosion Arrow 武弓追旋 爆発矢
Meteor メテオエクスプローション メテオ
Nature’s Call 呼応 自然の召集
ジルバ
Heal Dance 癒しの舞 ヒールダンス
Axle Spin アクセルスピンキック アクセルスピン
Olden Dance ※5 トランプゴッズ 古代の舞
Sexy Dynamite セクシーダイナマイツ セクシーダイナマイツ
Jilva Special ジルバちゃんスペシャル ジルバスペシャル
ガボ
Burun Babun ブルンバブン 全部そのままです
Kalra カルラ
Monoceros モノケロース
Marchocias マルコシアス
Esperanze エスペランサ
King Knight キングナイト
鬼面童子
Death Blow ※6 居合 死の一撃
Moon Slash ※7 三日月斬り ムーンスラッシュ
Request  強力招来 要請
Insight ※8 精進 洞察力
ドン
Battle Cry ガーン! 戦いの叫び
Heroism ※9 ひぃぃ! 英雄的精神
ゴン
Aura of Light 回復 光のオーラ
PoPoLo Slash ※10 ポポロスラッシュ ポポロスラッシュ
※1 ガーディアンと聞くと何か守護神のようなものものしいイメージがありますが、確かに足元に現れるあの紋章がモンスターとの戦闘を回避してくれるわけですから、紋章をガーディアンと称するのはもっともなのかもしれません。
※2 ヒールレインと同様に元の「アクティブブレイズ」をそのまま単語にすればいいだけだと思うんですけど、なぜかこのような訳に。魔法の効果から考えても「応報」の意味するところが分からなかったり。
※3 これも「マッハスラッシュ」でいいんじゃないかなぁと思いますが、案外鉄砲玉のように猪突猛進していく白騎士の姿を的確に言い表しているのかも?!
※4 ガミガミ魔王の技の名前は全部「ガミガミ~」ではなく「ガミ~」なんですよね。しかもガミガミ魔王には「Gamitech」という称号が付されています。当の本人が聞いたら「俺様は『ガミガミ』魔王様だ!」と怒るような気がします。「ガミビーム」だとなんか目からビーム光線発射しそうな雰囲気が・・・。
※5 空から落ちてくる足の装飾から「古代の~」となったのでしょうね。逆に元の「トランプゴッズ」の「トランプ」ってなんだろうと調べてみたらどうやら「切り札」の意味のようです。ちなみにカードゲームのトランプは英語だと「cards」と表現するのだとか。調べてみると何かと勉強になります。
※6 一瞬のうちに刀を抜いて切る「居合い斬り」は確かに相手を一撃でしとめる技の如し。
※7 三日月を表す英単語は「クレセント」ですから「クレセントスラッシュ」じゃないのかしらんと思うわけですが、いかがなものでしょう?
※8 精進という日本語で説明するのも難しい言葉を見事に「洞察力」との言葉で表現しています。確かに洞察力を高めるためには自己の修練、まさに「精進」が欠かせないものですからね。まさにお見事!と思わずにはいられない名訳でした。
※9 これ、北米版では技の掛け声が「アチョー、ホイヤー!」と何やら敵の中に突っ込んで、剣の舞をしているかのような雰囲気になってるんですけど、実際は怖くてめちゃくちゃに剣を振り回しているだけですから英雄的精神とはかけ離れた行為であるのは間違いないはず。
※10 技の名前はそのままなんですけど、技の説明を見ると「ポポロの力で敵にダメージを与える」と書かれています。ポポロの力って・・・なんでしょう?「ポポロクロイス=ポポロ+クロイス」ですから「ポポロ」の言葉の説明はできますが、あくまでポポロクロイス物語の中では「ポポロ」は独立した言葉ではありませんから「人々」の意味は持ち得ません・・・うーん、謎です。

※2006年3月18日追記
メールにて、べに龍さんより上に挙げた訳の疑問に対してご指摘を頂きました。※5で挙げた「トランプゴッズ」について、「踏みつける」との意味を持つtrample(トランプル)という単語があるとのことでした。なるほど!