You dont have javascript enabled! Please enable it! 278 もう一つのピエトロの旅立ち - ポポロクロイス探偵局

278 もう一つのピエトロの旅立ち

初代PS版ポポロクロイス物語の30周年まで残り1週間という時期をとらえて、というわけではありませんが、この初代ポポロを象徴するといっても過言ではないエンディングのピエトロの旅立ち、初めて聴いた時の感動というか驚きはいまでもはっきり覚えています。

少しもの悲しさを感じるメロディと歌に、ハッピーエンドを迎えることができた嬉しさを感じる一方で、ポポロの世界での冒険が終わってしまう、世界が閉じてしまうことを寂しく思う気持ちが増幅されてしまい、無性に切なくなってしまったものでした。オフ会のカラオケの締めに歌われる曲でもありますが、鼻の奥がツンとなってなかなか歌いきれない曲だったりもします。

ファーストアニメの「君がいてくれる」も、ポポロクロイス牧場物語の「新たなる旅立ち」も同じメロディラインなので、こちらももう一つのピエトロの旅立ちとも言えますが、今回は初代ポポロから21年後の2017年に収録されたピエトロの旅立ちに焦点を当ててみます。

2017年5月3日にミューザ川崎シンフォニーホールで開催されたゲーム楽曲コンサート「GAME SYMPHONY JAPAN 23rd CONCERT~PlayStation®を彩るJAPAN Studio音楽祭 2017~」で奥山佳恵さんがピエトロの旅立ちを歌われました。

当時はPS4のアプリを通じてこのコンサートを視聴することができたんですけど、現在は利用できず楽曲のダウンロード販売のみとなっています。なお、奥山佳恵さんのインスタグラムで、この音楽祭のリハーサル映像を観ることができます。

本来のピエトロの旅立ちの最初の歌詞は、「夢の中だけで覚えてる 優しい母の面影」ですが、このコンサートでは「夢の中だけで動いてる」になっているんですよね。

これを聴いた時は「あれ、歌詞間違えてる?」と思いましたが、思いを巡らせてみるとどうやら間違いなどという単純なものではありませんでした。というのは、初代ポポロクロイス物語って描写が細かいからなんですよね。その一例がコチラ。

これまでサニアが死んだと聞かされて育ってきたピエトロが、塔の中に飾られているサニアの肖像画を初めて見た時のセリフです。

この時はまだピエトロにはこれが誰なのか分かっていないんですよね。会いたくて焦がれて仕方のなかった母親の肖像画を見ても誰だが分からないというのは非常に悲しいことですが、パウロから真実を聞かされた後にこの肖像画を見るとピエトロのセリフが変わります、「お母さんの絵だ」と。

これを踏まえると、サニアのことを知る前と後でピエトロの反応が変わったという事実は、「夢の中だけで動いてる」の歌詞にも当てはまるのではないか、「ピエトロの旅立ち」の歌詞がどの時点のものか、視点を変えれば単に歌い間違いとは言い切れないのではないかと思うんですね。

「夢の中だけで覚えてる」というのは、サニアが生きていることを知らない時点でのピエトロの視点で、「夢の中だけで動いてる」というのは、真実を知った後の視点と考えるわけです。サニアは生きている、でも動くことなくずっと眠り続けているという状態は、ピエトロからすれば、赤ん坊ではっきりと記憶していないにしても優しくあやしてくれる姿を覚えている、夢の中では動いて可愛がっていてくれたのに、どうして今目の前にいるお母さんは動いてくれないんだろう、そんな気持ちがこの歌詞に込められているような気がします。なので、それを単純に間違いと決めつけてしまうのは良くないなぁと感じた次第です。

これで奥山佳恵さんが「歌い間違いでしたー」なんてことになったら今回の考察にとっては身も蓋もありませんが(笑

奥山佳恵さんのYouTubeチャンネルに「ピエトロの旅立ち」(※本来の歌詞の方)がアップされているので栞代わりに貼っておきます。料理の映像のインパクトが凄すぎて歌に集中できないかもしれませんのでご注意ください。